2015/12/21
自然素材の新たな切り口 ~Material Purity~

近年3Dプリンターや先進素材などの最先端技術の発表が目立つ中、今年度のロンドンデザインフェスティバルでは、自然素材が持つ本質的な魅力を生かしたCMF表現の追求が多く見られた。その中でも、特にウッドはクリエイティビティと独自性のあるデザインが多く見られた。

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紙のように薄くスライスされたコルクは、オーガニック塗料で着色され、ミシンで縫製したり家具の張地としても活用が可能なしなやかさを持っている。半透過性の塗料はコルクの素材感を程よく透かし、ムラ感のある仕上げは高級感さえ漂わせている。一見シンプルながら見る人に驚きと感動を与える発色の美しさと心地よい触感は、脆いコルクに薄さと強度を両立させる高い技術力によって創られている。

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木自身が形成した年輪の美しさを生かし、丸太をスライスしたダイナミックなパターンを利用したインパクトのある突板は、二つとして同じものが存在しない唯一無二の稀少性の高さが魅力だ。突板という一般的な素材を用いながらも、その切り口を変える事で新鮮さを演出。視点を少し変えるだけで、斬新な表現に成功している。

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